「あ、また雨…」
出勤前の天気予報に、思わずため息をついていませんか?
共働きのご家庭にとって、洗濯は本当に頭の痛い問題ですよね。朝、慌ただしく洗濯機を回し、空模様を気にしながらベランダに干していく。でも、仕事中に急な夕立が降ったら、もうどうしようもありません。びしょ濡れになった洗濯物を見て、どっと疲れが押し寄せる…そんな経験、一度や二度ではないはずです。
かといって部屋干しをすれば、リビングは洗濯物で占領され、なんだか落ち着かない。乾きも悪くて、せっかく洗ったのに生乾きのイヤな臭いが残ってしまうこともあります。特に湿気の多い季節は、お部屋のジメジメも気になりますよね。
「洗濯なんかに、これ以上時間も気力も使いたくない」
「本当は、もっと家族とゆっくり過ごす時間がほしいのに…」
その言葉にできないモヤモヤ、そして「時間に追われず、心穏やかに暮らしたい」という切実な願い。エクステリアの専門家として、これまで本当にたくさんのお客様から、そうしたお悩みを聞いてきました。
こんにちは。エクステリア専門工事会社「コウケンNET」の代表、池本と申します。
私はこの道、約20年になりますが、単に商品を売るのが仕事だとは一度も思ったことがありません。私の仕事は、お客様が設置された商品を10年後、20年後も「本当に付けて良かった」と心から満足してくださること。そして、その先にあるご家族の快適で安心な暮らしを、末永く見守らせていただくことだと考えています。
だからこそ、私たちは「売りっぱなし」には絶対にしません。工事が終わってからが、本当のお付き合いの始まりです。
この記事では、単にサンルームのメリットを並べるつもりはありません。業界の専門家として、そして皆様の暮らしに寄り添う一人の人間として、良い点だけでなく、注意すべき点やデメリットまで、すべて正直にお伝えします。
この記事を読み終える頃には、あなたがサンルームに抱いていた疑問や不安が解消され、「これなら、私たちの暮らしに合うかもしれない」と、未来への明るい一歩を踏み出すための、確かな知識を手にしているはずです。あなたの長期的な安心のために、誠心誠意ご案内させていただきます。
なぜ「サンルーム」が共働き夫婦の家事時間を劇的に減らすのか?
サンルームと聞くと、少し贅沢なものに感じるかもしれません。しかし、共働きのご家庭にとっては、日々の暮らしを劇的に変える「時間と心の余裕を生み出すための投資」だと、私は考えています。
理由1:天候と時間を気にしない「24時間365日、洗濯し放題」の自由

サンルームがもたらす最大の価値は、洗濯を「天気に左右されるイベント」から「いつでもできるタスク」に変えてくれることです。
もう、朝の天気予報に一喜一憂する必要はありません。雨の日も、風の強い日も、夜遅くでも、あなたの都合の良い時にいつでも洗濯物を干すことができます。例えば、お子様が寝た後の静かな時間に洗濯を済ませ、そのまま干しておく「夜干し」。そして、翌日仕事で帰りが遅くなっても、安心して干したままにしておける「干しっぱなし」。これが可能になるだけで、毎日の家事のプレッシャーがどれほど軽くなるか、想像してみてください。
時間に縛られず、天候に振り回されない。この「自由」こそが、忙しい毎日に心の平穏を取り戻すための、最初の大きな一歩なのです。
理由2:部屋干しの悩み(生乾き臭・湿気・見た目)からの完全な解放

これまで部屋干しで感じていた、あの小さなストレスからも完全に解放されます。
サンルームは、太陽の光をたっぷりと取り込み、洗濯物を自然の力で乾かすための専用スペースです。ガラスで囲われているため、リビングに洗濯物を干した時のような生乾きの嫌な臭いや、室内の湿度が上がってジメジメする不快感がありません。
何より、お客様が一番喜ばれるのが「リビングがスッキリする」ことです。家族がくつろぐはずの空間が、いつも洗濯物でごちゃごちゃしている…という状況は、無意識のうちにストレスになります。サンルームがあれば、リビングはいつでも本来の美しい姿を保てます。急な来客があっても、慌てて洗濯物を取り込む必要はもうありません。
理由3:花粉・PM2.5・虫から洗濯物を守る「安心のバリア」
現代の暮らしでは、雨だけでなく、目に見えないものからも洗濯物を守る必要があります。春先の花粉、都市部で気になるPM2.5や排気ガス、そして虫など、外に干すことで付着してしまう心配事は尽きません。
特に小さなお子様がいらっしゃるご家庭では、肌に直接触れる衣類やタオルの衛生面は、とても気になるところだと思います。
サンルームは、こうした有害物質から洗濯物を物理的に守ってくれる「安心のバリア」の役割を果たします。ガラスで囲まれたクリーンな空間で干すことで、洗濯物がただ乾くだけでなく、「清潔で安全な状態」に仕上がるのです。これもまた、ご家族の健康を守るという、大きな安心感につながります。
後悔しない「サンルーム」選びの極意:LIXILサニージュ徹底解説
では、具体的にどのようなサンルームを選べば良いのでしょうか。ここでは、数ある商品の中でも特にコストパフォーマンスと機能性のバランスに優れ、多くのお客様にご満足いただいているLIXILの「サニージュ」を例に、後悔しないための選び方の極意を徹底解説します。
最適なサイズの選び方:洗濯物の量と予算から考える賢い選択

サンルーム選びで最も重要なのが「サイズ」です。これは、ご家族の洗濯物の量、お庭やベランダのスペース、そしてご予算とのバランスを考えて決める必要があります。
一般的な4人家族の洗濯物干しスペースとして、まず基準となるのが「間口1.5間(約2.7m)×出幅4尺(約1.2m)」のサイズです。これくらいの広さがあれば、日々の洗濯物を干すには十分なスペースを確保できます。このサイズで標準的な工事を行った場合、費用は工事費や消費税込みで55万円前後がひとつの目安になります。
そして、もし敷地とご予算に少し余裕があるなら、私がぜひお勧めしたいのが「間口2.0間(約3.6m)×出幅6尺(約1.8m)」という、一回り大きなサイズです。こちらの相場は70万円前後。価格は約1.27倍になりますが、ここで少し立ち止まって、その価値を考えてみましょう。
サイズ(間口×出幅) | 面積(概算) | 費用相場(工事費込) | 面積あたりの費用 |
1.5間 × 4尺 | 約3.24 m2 | 約55万円 | 約17.0万円/m2 |
2.0間 × 6尺 | 約6.48 m2 | 約70万円 | 約10.8万円/m2 |
お気づきでしょうか。費用は約1.3倍弱しか上がらないのに、サンルームの面積はちょうど2倍になるのです。つまり、面積あたりのコストパフォーマンスは、大きいサイズのほうが圧倒的に高いと言えます。
私の経験上、設置後に「思ったより少し狭く感じた」「もう少し大きくしておけば、布団も楽に干せたのに」とおっしゃるお客様は少なくありません 。

洗濯物を干すだけでなく、ちょっとした趣味のスペースや、お子様の遊び場としても活用できる「ゆとり」は、後々の満足度に大きく影響します。長期的な視点で見たとき、この少しの追加投資は、あなたの暮らしを何倍にも豊かにしてくれる賢い選択だと、私は思います。
「干しやすさ」が激変する!プロが教える物干しオプションの知識

サンルームを設置しても、物干しが使いにくければ意味がありません。毎日使うものだからこそ、この「物干しオプション」の選択が、家事の効率を大きく左右します。
まず、たくさんの洗濯物やお布団を干すご家庭に絶対的におすすめなのが、強度に優れた「吊り下げ物干し」または「側面付物干し」です。どちらも耐荷重が50kgと非常に頑丈で、ご家族全員の洗濯物はもちろん、重たい敷布団などを干しても安心です。
一方で、「使わない時はスッキリさせたい」という方には、取り外し可能な「可動竿掛け」という選択肢もあります。ただし、こちらは耐荷重が15kgと、吊り下げ式に比べて強度がかなり落ちる点に注意が必要です。利便性を取るか、強度を取るか、ご自身の洗濯スタイルに合わせて選ぶことが大切です。
ここで、専門家として一つ、非常に重要なポイントをお伝えします。先ほどご紹介した人気の「間口1.5間(約2.7m)」サイズに「吊り下げ物干し」を標準のまま取り付けると、物干し竿同士の間隔が約90cmしか取れず、洗濯物が密集して乾きが悪くなったり、大きなものが干しにくかったりすることがあります。
この問題を解決するのが「物干し取り付け桟」というオプションです。この部材を追加することで、物干しの取り付け位置を自由に調整できるようになり、竿と竿の間隔を約180cmまで広げることが可能になります。これにより、風の通り道がしっかりと確保され、洗濯物が格段に乾きやすくなるのです。これは、特に間口が限られる場合に、快適性を大きく向上させることができるためおすすめです。
物干しオプション名 | 主な特徴 | 耐荷重 | こんな方におすすめ | 池本からの助言 |
吊り下げ物干し | 最も標準的で頑丈なタイプ。高さ調整も可能。 | 50kg | 洗濯量が多く、布団も干したいご家庭。 | 迷ったらコレ。圧倒的な安心感があります。間口1.5間なら「物干し取り付け桟」の併用を強く推奨します。 |
側面付物干し | 側面の壁に取り付ける頑丈なタイプ。 | 50kg | 間口が狭いサンルームで、強度を確保したい方。 | 吊り下げ式とほぼ同等の強度。設置場所に制約がある場合に有効な選択肢です。 |
可動竿掛け(着脱式) | 使わない時に取り外せる。高さ調整も簡単。 | 15kg | 洗濯物干し以外の用途でも使い、眺望を重視する方。 | 便利ですが強度は控えめ。重いものを干すのには向きません。あくまでサブ的な使い方と考えるのが良いでしょう。 |
クリーンハンガー | シンプルな1本竿タイプ。着脱可能。 | 8kg | 少量の洗濯物を干す、または補助的に使いたい方。 | メインの物干しとしては力不足ですが、ちょっとしたものを掛けておくのに便利です。 |
夏の暑さ対策は必須!快適さを左右する屋根材と換気計画
「サンルームって、夏はサウナみたいに暑くなるんじゃないの?」これは、お客様から最も多くいただく質問の一つです 13。
はい、正直に申し上げて、対策をしなければその通りになります。しかし、適切な「屋根材」と「換気計画」を組み合わせることで、真夏の暑さ対策は可能です。
まず、夏の暑さを和らげる第一の防衛ラインが「屋根材」です。LIXILサニージュには、熱線をカットする特殊なポリカーボネート屋根材が用意されています 。

ここでよくある誤解が、「熱線カットタイプにすると、部屋が暗くなってしまうのでは?」という心配です。ですが、ご安心ください。以下の表を見ていただければ、その心配が杞憂であることがお分かりいただけるはずです。
屋根材の種類 | カラー名 | 全光線透過率(明るさ) | 熱線カット率(暑さ軽減) | 池本からの助言 |
一般ポリカ | クリアマット | 83% | 20% | 最も明るいですが、夏は暑さを感じやすいです。 |
熱線吸収ポリカ | クリアマットS | 80% | 36% | 明るさはほぼ変わらず、熱線のみ効果的にカット。コストと性能のバランスが最も良い、一番のおすすめです。 |
熱線吸収アクアポリカ | クリアS | 80% | 36% | 熱線カット性能は上記と同じで、さらに雨で汚れが流れ落ちる「防汚機能」が付きます。お掃除の手間を減らしたい方に。 |
ご覧の通り、「熱線吸収ポリカ(クリアマットS)」は、標準的な「一般ポリカ(クリアマット)」と比べて、明るさ(全光線透過率)は83%から80%へと、ほとんど変わりません。しかし、暑さの原因となる熱線のカット率は20%から36%へと大幅に向上します。つまり、「明るさを保ったまま、暑さだけを和らげる」ことが可能なのです。
そして、もう一つの要が「換気」です。熱がこもらないように、空気の通り道を作ってあげることが重要です。おすすめは、通常の引き違い窓に加えて、側面などに「縦すべり出し窓」を設置すること。この窓は、少しだけ開けておくだけで効率的に風を捕まえてくれるので、防犯面でも安心しながら、留守中も換気ができます。
さらに、湿気が特に気になる梅雨時や、北向きの設置になる場合には、オプションの「換気扇」を追加すると、強制的に空気を循環させることができ、洗濯物の乾きが格段に早くなります。
正直にお伝えします。知っておくべきデメリットとその対策
ここまで良い点をお伝えしてきましたが、どんな商品にも注意すべき点はあります。信頼できるパートナーとして、デメリットとその対策も正直にお話しします。
一つ目は、「お掃除の手間」です。ガラス面が多いので、どうしても雨だれやホコリは目立ちやすくなります。これは、サンルームがもたらす快適さとのトレードオフと言えるかもしれません。先ほどご紹介した防汚機能付きの屋根材を選ぶ、あるいは定期的にお掃除をする、という心づもりは必要です。
二つ目は、「固定資産税」です。屋根と壁で三方が囲まれたサンルームは、建築基準法上「増築」とみなされ、固定資産税の課税対象となります。広さや自治体にもよりますが、年間で1万円から2万円程度の税額が増えるのが一般的です。これは後から知って驚くことがないよう、事前に理解しておくべき大切なポイントです。
そして三つ目、これが最も重要かもしれませんが、「お住まいの保証」の問題です。サンルームの設置は、家の外壁に手を入れる工事です。もし、知識や経験の浅い業者が不適切な工事をしてしまうと、雨漏りの原因になったり、最悪の場合、お家を建てたハウスメーカーの保証が無効になってしまったりするケースがあります。
大切な資産を守るためにも、サンルームの設置は、建物の構造を熟知し、豊富な施工実績を持つ、信頼できる専門業者に依頼することを強くお勧めします。
先日、施工させていただいた神奈川県川崎市のS様からも、「共働きで夜にしか洗濯できない日も多いのですが、サンルームができてからは天気も時間も気にせず干せるので、本当に気持ちが楽になりました。もっと早く付ければよかったです」という、本当に嬉しいお声をいただきました。
こうしたお客様からの「ありがとう」の言葉が、私の何よりの原動力です。

まとめ
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
サンルームで後悔しないためには、
- 目先の安さだけでなく、長期的な満足度を考えて、少し「ゆとりのあるサイズ」を選ぶこと。
- 毎日の使い勝手を左右する「物干しオプション」を、ご自身の洗濯スタイルに合わせて慎重に選ぶこと。
- 一年中快適に過ごすために、「熱線吸収タイプの屋根材」と「適切な換気計画」を必ず検討すること。
この3つが非常に重要です。
サンルームは、決して安い買い物ではありません。だからこそ、疑問や不安があって当たり前です。
「うちの敷地でも設置できるのかな?」
「実際のところ、総額はいくらくらいになるんだろう?」
どんな些細なことでも構いません。まずは、あなたが思い描く理想の暮らしについて、私にお話を聞かせていただけませんか。商品を売るためではなく、あなたの家族がこれから先、何十年も笑顔で、心穏やかに暮らしていく未来を一緒に考える。それが、私の仕事です。
ご連絡を心よりお待ちしております。あなたの長期的な安心のためにてサポートさせていただきます。