こんにちは、LIXIL商品販売店、コウケンNETの池本です。
「ベランダに屋根を後付けしたいけど、費用はどれくらいかかるんだろう?」、「急な雨でも洗濯物を安心して干せるようにしたいな」…そうお考えで、このページにたどり着いたのではないでしょうか。
ベランダに屋根があると、日々の暮らしが本当に便利になります。天気を気にせず洗濯物が干せるのはもちろん、強い日差しを和らげてくれたり、ちょっとした雨なら窓を開けて換気ができたりと、そのメリットは計り知れません。
しかし、いざ設置を考え始めると、費用や商品の種類、工事のことなど、わからないことがたくさん出てきますよね。
この記事では、ベランダ屋根の後付けにかかる費用の相場から、ご自宅にぴったりの商品を選ぶためのポイント、そして意外と知られていない注意点まで、皆さまの疑問に一つひとつ丁寧にお答えしていきます。特に、人気のLIXIL商品を中心に、具体的でわかりやすい情報をお届けしますので、ぜひ最後までお付き合いください。
ベランダ屋根を後付けする際の費用相場と内訳を詳しく解説
ベランダ屋根の後付けを検討する上で、やはり一番気になるのは「費用」のことだと思います。この章では、まず費用の全体像を掴んでいただき、その上で価格を左右する具体的なポイントや、LIXILの人気商品の価格帯について詳しく見ていきましょう。
まずは知っておきたい!ベランダ屋根後付け費用の全体像

ベランダ屋根を専門業者に依頼して後付けする場合の費用は、一般的に商品代と工事費を合わせて、総額で10万円~30万円程度が相場となります。もちろん、選ぶ商品のグレードやベランダの大きさによって価格は変動します。
インターネットで検索していると、「工事費込みで3万円~」といった非常に安い価格を見かけることがあるかもしれません。しかし、これらの価格には注意が必要です。多くの場合、それは商品本体のみの価格であったり、専門家による安全な設置工事費が含まれていなかったりするケースがほとんどです。
特に2階以上のベランダへの屋根設置は高所作業となり、専門的な知識と技術が不可欠です。建物の外壁にしっかりと固定し、台風の強い風や積雪の重みにも耐えられるように施工するには、プロの仕事が欠かせません。安さだけで選んでしまうと、後々雨漏りがしたり、強風で屋根が破損したりといったトラブルにつながりかねません。
安全で長持ちするベランダ屋根を手に入れるためには、商品代と工事費を合わせた総額で、少なくとも9万円~10万円程度から見ておくのが現実的です。この初期投資は、これから何年、何十年と続く安心な暮らしへの投資だとお考えいただければと思います。
費用を左右する4つの重要ポイント

ベランダ屋根の最終的な費用は、いくつかの要素の組み合わせで決まります。ここでは、価格に大きく影響する4つのポイントを解説します。これらのポイントを理解することで、ご自身の希望と予算に合った最適な選択ができるようになりますよ。
- サイズ(間口と出幅)最も費用に影響するのが、屋根の大きさです。屋根の横幅を「間口(まぐち)」、奥行きを「出幅(ではば)」と呼びますが、この面積が大きくなるほど、当然ながら材料費も工事の手間も増えるため、価格は上がっていきます。ご自宅のベランダのサイズを測り、どのくらいの範囲を覆いたいのかを明確にしておくと、見積もりがスムーズに進みます。
- 屋根の形状屋根の形状には、主に「フラット型(F型)」と「アール型(R型)」の2種類があります。フラット型は、屋根がまっすぐな板状になっており、シャープでモダンな印象を与えます。屋根の先端が下がっていないため、開放感があり、ベランダを広く感じさせることができます。価格もアール型に比べて少しお求めやすい傾向にあります。一方、アール型は、屋根の先端が緩やかにカーブしている形状です。このカーブが雨の吹き込みを効果的に防いでくれるため、洗濯物をしっかり守りたいという実用性を重視する方に人気です。見た目も優しく柔らかな印象になります。
- 屋根材の種類屋根パネルの素材も価格を左右します。現在主流なのは「ポリカーボネート」という素材で、その中でも機能によって種類が分かれます。一般ポリカーボネートは、最もスタンダードでコストパフォーマンスに優れた屋根材です。光を通しつつ、有害な紫外線はほぼ100%カットしてくれます。熱線吸収・遮断ポリカーボネートは、日差しの熱を効果的にカットしてくれる高機能な屋根材です。屋根の下の温度上昇を抑えるだけでなく、隣接する部屋の室温上昇も防ぐため、夏の冷房効率アップにもつながります。少し価格は上がりますが、その価値は十分にある人気のオプションです。さらに、LIXILの「テラスSC」という商品では、屋根材にアルミを採用しています。これはデザイン性を極めたプレミアムな選択肢で、価格も高くなりますが、住宅と一体化した美しい外観を実現できます。
- オプション物干し竿をかけるための「竿掛け」や、夏の日差しを和らげる「シェード(日よけ)」など、便利なオプションを追加することで、より快適な空間を作ることができます。もちろん、オプションを追加すればその分費用は加算されますので、本当に必要な機能かどうかを考えて選びましょう。
【価格帯別】LIXILの人気ベランダ屋根3選の費用と特徴
ここでは、私たちコウケンNETでも特に人気の高いLIXILのベランダ屋根3商品を、価格帯別にご紹介します。それぞれに特徴があり、お客様の「何を一番大切にしたいか」によっておすすめの商品が変わってきます。
商品名 | 特徴 | こんな方におすすめ | 費用目安(工事費込) |
スピーネ | コスパに優れた定番モデル。豊富なサイズと形状でどんな住宅にも合わせやすい。 | 機能性を重視し、できるだけ費用を抑えて基本的な性能を確保したい方。 | ¥90,000 ~ |
テラスVS | 業界トップクラスの耐風圧・耐積雪強度を誇る高耐久モデル。 | 台風や積雪が多い地域にお住まいで、何よりも安心・安全を最優先したい方。 | ¥130,000 ~ |
テラスSC | 屋根材にアルミを採用した、住宅と一体化するスタイリッシュなデザイン。 | デザイン性を追求し、住宅の外観を損なわない、あるいは向上させる屋根を求める方。 | ¥310,000 ~ |
この3つの商品は、単なる価格の違いだけでなく、LIXILが考える「暮らしへの提案」が込められています。「スピーネ」は、多くのご家庭の基本的なニーズに応える、いわば「優等生」。
「テラスVS」は、近年の異常気象という社会的な課題に対し、「安心」という付加価値で応える頼れる存在。
そして「テラスSC」は、もはや単なる雨よけではなく、住まいの価値を高める「建築の一部」としての役割を担っています。ご自身のライフスタイルや価値観に合うのはどの商品か、考える際の参考にしてみてください。
見落としがちな追加費用と注意点

ベランダ屋根の設置を検討する際には、商品代や工事費以外にも、いくつか知っておくべき費用や注意点があります。これらを知らずに進めてしまうと、後で「こんなはずではなかった」ということになりかねません。プロとして、正直に大切なことをお伝えします。
まず、2階以上の高所に設置する場合、「足場代」が必要になることがあります。安全な作業環境を確保するために足場を組む必要があり、これに10万円前後の追加費用がかかる場合があります。(ただし多くの場合はベランダ内での作業で完了するので足場代はかかりません)
次に、非常に重要なのが「住宅の長期保証」の問題です。多くのハウスメーカーは、住宅の構造や防水に対して10年などの長期保証を付けています。ベランダ屋根を壁に固定するために穴を開ける工事を行うと、この「壁の保証」が対象外になってしまう可能性があるのです。これは大きなリスクですので、必ず事前にご自宅を建てたハウスメーカーや工務店に確認することをおすすめします。
最後に、ご自宅の「外壁の種類」によっては、設置が難しい、あるいは特別な工事が必要な場合があります。例えば、軽量気泡コンクリート(ALC)の外壁は、特殊なアンカーを使うなど専門的な知識が必要です。信頼できる業者であれば、現地調査の際にしっかりと壁の状態を確認し、最適な施工方法を提案してくれます。
業者選びで費用と満足度は変わる?信頼できるプロの見極め方
ベランダ屋根の設置は、どこに頼んでも同じ、というわけではありません。業者選びは、費用だけでなく、最終的な仕上がりの満足度や、将来にわたる安心感に大きく関わってきます。
信頼できるプロの業者には、いくつかの共通点があります。まず、見積もりが明瞭であること。「工事一式」といった曖昧な書き方ではなく、「商品代」「基本工事費」「オプション代」「諸経費」など、内訳がきちんと記載されているかを確認しましょう。
また、こちらの質問や不安に対して、専門的な知識をもって丁寧に説明してくれるかも大切なポイントです。施工事例の写真を見せてくれたり、メリットだけでなくデメリットも正直に話してくれたりする業者は、お客様の立場に立って考えてくれる、信頼できるパートナーと言えるでしょう。
そして、何よりも重要なのが「保証」です。メーカーの商品保証(通常2年程度)だけでなく、工事業者が独自の「工事保証」を付けてくれるかを確認してください。
LIXIL商品のベランダ屋根後付け費用と、後悔しないための選び方
さて、ここからはLIXILの人気商品「スピーネ」「テラスVS」「テラスSC」の3つをさらに深掘りして、それぞれの具体的な魅力と費用感、そしてどのような方におすすめなのかを詳しく解説していきます。ご自身の希望を思い浮かべながら、読み進めてみてください。
コスパ重視なら「スピーネ」:価格と性能のベストバランス
「スピーネ」は、LIXILのベランダ屋根の中で最もスタンダードで、多くのお客様に選ばれている人気No.1商品です。その最大の魅力は、なんといっても「価格と性能のバランスの良さ」。

費用は、一般的なサイズの設置で工事費込み9万円台からと、非常にリーズナブルです。例えば、最小サイズ(間口1.0間×出幅3尺)で見積もると、約10万円~12万円程度が目安となります。
価格が安いからといって、性能が低いわけでは決してありません。一般的な仕様で耐風圧強度は風速約37m/s相当、耐積雪性能は20cm相当と、日本の多くの地域で安心して使える十分な強度を備えています。もちろん、台風の多い地域や積雪の多い地域向けに、さらに強度を高めた仕様(耐積雪50cmや100cmタイプ)も用意されており、お住まいの環境に合わせて選ぶことができます。
デザインもシンプルで、どんな住宅にも自然に馴染みます。屋根の形状もフラットなF型とカーブしたR型から選べ、屋根材のカラーバリエーションも豊富。まさに、ベランダ屋根に求められる基本的な機能をしっかりと押さえた、コストパフォーマンスに優れた「賢い選択」と言えるでしょう。
安心と強度の「テラスVS」:台風や積雪に備える選択
近年、毎年のように大型の台風が上陸し、これまでに経験したことのないような強風が吹くことも珍しくなくなりました。「ベランダに屋根を付けたいけれど、風で飛ばされたりしないか心配…」そんな不安をお持ちの方に、自信をもっておすすめするのが「テラスVS」です。

その名の通り「Versus(対抗する)」という想いが込められたこの商品は、業界トップクラスの強度を誇ります。耐風圧強度は「基準風速V0=46m/s」に対応。これは、日本のどの地域に設置しても安心できる、非常に高いレベルの強度です。
この強さを実現しているのは、LIXILの優れた技術力。屋根パネルを厚くし、それを支えるフレームの間隔を通常より狭めることで、下から吹き上げる風の力に対する抵抗力を格段に高めています。また、標準仕様での耐積雪性能も30cmと、一般的なスピーネの1.5倍。まさに「安心を買う」という言葉がぴったりの商品です。
費用は、スピーネよりは少し上がりますが、工事費込みで13万円台から設置が可能です。この価格差を、万が一の災害に対する「保険」と考える方も少なくありません。特に、沿岸部や高台など、風が強く当たる場所にお住まいの方や、とにかく安心して長く使いたいという方には、ぜひ検討していただきたい選択肢です。見た目も、強度を高めながらもスッキリとしたデザインにまとめられており、ご自宅の印象を損なうことはありません。
デザインを極める「テラスSC」:住まいと一体化する美しさ
「ベランダ屋根は付けたいけれど、後付け感が出るのは嫌だ」「家の外観デザインにはこだわりたい」そんな美意識の高いお客様のために生まれたのが、プレミアムなベランダ屋根「テラスSC」です。

最大の特徴は、屋根材に一般的なポリカーボネートではなく、「アルミ」を採用している点。光を通さないアルミの屋根は、まるで建物にもとからあった「軒(のき)」のような、上質で重厚な佇まいを演出します。屋根と柱だけで構成されたミニマルなデザインは、ネジなどの部材が外から見えないように工夫されており、住宅の直線的なデザインと美しく調和します。その洗練されたデザインは、世界的なデザイン賞も受賞するほど高く評価されています。
屋根がアルミなので、屋根下にダウンライトを埋め込んだり、天井部分に木目調のシートを貼ったりと、こだわりのカスタマイズも可能です。もはや単なる「屋根」ではなく、暮らしを豊かに彩る「アウトドアリビング」の一部として、特別な空間を作り出してくれます。
費用は工事費込みで36万円台からと、他のモデルに比べて高価になりますが、それはこの商品が提供する価値が「機能」だけでなく「美しさ」や「建築との調和」にあるからです。性能よりもデザイン、実用性よりも住まい全体の価値を高めることを優先したい、という方に選ばれる、特別なベランダ屋根です。
設置前に確認!知っておきたいメリット・デメリット
ベランダ屋根はメリットがたくさんありますが、一方で知っておくべきデメリットもいくつか存在します。事前に理解し、対策を考えることで、設置後の満足度は大きく変わってきます。
メリットは、すでにお話しした通り、急な雨から洗濯物を守れること、強い日差しや紫外線をカットできること、そして屋根下の空間を有効活用できることなどが挙げられます。特に夏場は、ベランダ屋根があるだけで隣接する部屋の温度上昇が抑えられ、冷房の効きが良くなるという嬉しい効果も期待できます。
一方、デメリットとしてよく挙げられるのが「雨音」です。屋根に当たる雨の音が、特に寝室の近くなどでは気になる場合があります。ただ、人によっては全く気にならないことも多く、頑丈な作りの「テラスVS」などは、風によるバタつき音も軽減される傾向にあります。
次に「部屋が暗くなる」という心配です。確かに屋根を付けることで、多少は室内に入る光が減ります。しかし、これも屋根材の色を工夫することで対策が可能です。例えば、すりガラス調の「クリアマット」という色は、光を拡散させて明るさを保ちつつ、上からの視線を遮る効果もあるため非常に人気です。日当たりが良い南向きのベランダであれば、むしろ適度に光を和らげてくれるメリットにもなります。
失敗しないための最終チェックリストとご相談のすすめ
ここまで様々な情報をお伝えしてきましたが、最後に後悔しないための最終チェックリストをご用意しました。業者に相談する前に、ご自身で一度確認してみてください。
- 目的を再確認するあなたがベランダ屋根に一番求めるものは何ですか?「価格(→スピーネ)」「安心・強度(→テラスVS)」「デザイン(→テラスSC)」、優先順位をはっきりさせましょう。
- 設置場所をチェックするご自宅の外壁の素材は何ですか?エアコンの室外機や配管など、工事の際に障害になりそうなものはありませんか?ベランダがどの方角を向いているかも、屋根材選びの重要なポイントになります。
- 保証を確認するご自宅を建てたハウスメーカーに、屋根設置による住宅保証への影響を確認しましたか?そして、設置を依頼する業者には、商品と工事の両方に対する保証内容をしっかり確認しましょう。
- 現地下見を依頼する最終的に正確な費用を知り、最適な商品を提案してもらうためには、プロによる現地調査が不可欠です。多くの業者は無料で対応してくれます。
インターネットの情報だけで判断するのは、なかなか難しいものです。一つひとつのご家庭で、ベランダの状況は全く違います。一番の近道は、やはり専門家に見てもらうこと。どうぞお気軽に、私たちのようなプロにご相談ください。
ベランダ屋根の後付けは、単に雨をしのぐだけでなく、暮らしを豊かにしてくれる素晴らしいリフォームです。コスト重視の「スピーネ」、安心安全の「テラスVS」、そしてデザインを極める「テラスSC」。あなたのライフスタイルに合った選択をすることが、満足への一番の近道です。
私たちコウケンNETでは、お客さま一人ひとりのご自宅の状況とご要望をしっかりとお伺いした上で、最適なプランをご提案しています。もちろん、お見積もりや現地調査は無料です。どんな些細なことでも構いませんので、どうぞお気軽にご相談ください。あなたの理想のベランダづくりを、心を込めてお手伝いさせていただきます。