こんにちは、LIXIL商品の販売・施工を行っているコウケンNETの池本です。
「庭やベランダに、ちょっとした屋根の雨よけが欲しいな…」そうお考えになって、このページにたどり着いたのではないでしょうか。急な雨でも洗濯物が濡れないようにしたり、窓を開けて換気したり、自転車を雨ざらしにしたくなかったり。屋根に雨よけを付けたい理由は、ご家庭によって様々だと思います。
「屋根 雨よけ」と検索すると、手軽なシェードやオーニング、DIYで取り付ける防水シートなど、たくさんの選択肢が出てきますよね。それらも一つの方法ですが、戸建て住宅にしっかりとした雨よけスペースを作りたい、長く安心して使いたい、とお考えなら、プロが施工する「テラス屋根」が断然おすすめです。単なる雨よけとしてだけでなく、お住まいの利便性や快適性をぐっと高めてくれる、価値ある投資になります。
ただ、いざテラス屋根を選ぼうとすると、「種類が多くてどれがいいのか分からない」というお声もよくいただきます。
そこでこの記事では、エクステリアのプロである私、池本が、あなたの「こんな風に使いたい」という目的に合わせて、最適なLIXILのテラス屋根を見つけるお手伝いをさせていただきます。LIXILの人気商品を比較しながら、それぞれの特徴を分かりやすく解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
あなたの目的に合う屋根の雨よけは?LIXILテラス屋根の基本を知ろう
テラス屋根と一言でいっても、様々な種類があります。しかし、ポイントさえ押さえれば、ご自宅にぴったりの商品を見つけるのは決して難しくありません。まずは、どんな目的で雨よけの屋根が欲しいのかを整理し、LIXILが提供するテラス屋根の基本的な選択肢について知っていきましょう。
まずは目的を整理しよう!洗濯物干し?リビングの延長?
テラス屋根を付けたい、と思ったきっかけは何でしたか?この「目的」をはっきりさせることが、最適な商品選びの第一歩になります。
一番多いご要望は、やはり「洗濯物干しスペース」としての活用です。共働きのご家庭が増え、日中留守にすることが多い現代では、「外出中に雨が降っても洗濯物の心配をしなくて済む」というのは、何にも代えがたい安心感につながります。テラス屋根があれば、天気予報を気にせず好きな時に洗濯ができて、日々のストレスが大きく軽減されます。
また、ウッドデッキやタイルデッキの上に設置して、「リビングの延長」として使う方も増えています。屋根があることで、日差しが和らぎ、雨の日でも窓を開けて外の空気を感じられる開放的な空間が生まれます。お子様の遊び場や、趣味のガーデニング用品を置く場所、ちょっと一息つくカフェスペースなど、使い方は無限大です。
他にも、大切な自転車やバイクを雨や紫外線から守る「駐輪スペース」として活用したり、勝手口に設置して雨に濡れずにゴミ出しができるようにしたりと、テラス屋根は暮らしの様々な「ちょっとした不便」を解決してくれます。まずは、あなたが一番に叶えたい目的を思い描いてみてください。
基本の2大モデル!コスパの「スピーネ」と最強強度「テラスVS」
目的が整理できたら、具体的な商品を見ていきましょう。LIXILのテラス屋根にはたくさんのラインナップがありますが、ほとんどのお客様のニーズは、これからご紹介する2つの基本モデルでカバーできます。それが、コストパフォーマンスに優れた「スピーネ」と、圧倒的な強度を誇る「テラスVS」です。
まず「スピーネ」は、価格と機能のバランスが非常に良い、いわば「定番モデル」です。

お求めやすい価格でありながら、一般的なご家庭で使うには十分な強度と品質を備えています。デザインもシンプルでどんな住宅にも合わせやすく、「特に強いこだわりはないけれど、しっかりとした良い商品を安く付けたい」という方にぴったりの、間違いのない選択肢です。私たちも、お客様から特にご要望がなければ、まずこのスピーネをおすすめすることが多い、人気の高い商品です。
一方、「テラスVS」は、安心と安全を最優先に考えて開発された「高強度モデル」です。

近年、大型化する台風や局地的な豪雨など、気象状況が大きく変化していますよね。そんな時代背景に応えるべく、業界最高クラスの耐風圧強度(基準風速V0=46m/s相当)を実現したのがこのテラスVSです。風の強い地域にお住まいの方や、「万が一」に備えて少しでも安心して過ごしたいという方におすすめです。その優れた機能性とデザインは、グッドデザイン賞も受賞しており、まさにワンランク上の安心感を提供してくれます。
屋根の形で選ぶ「F型」と「R型」- 出幅の広さが変わります

スピーネとテラスVS、どちらのモデルにするか方向性が決まったら、次に選ぶのが屋根の形状です。これには「F型(エフがた)」と「R型(アールがた)」の2種類があります。
「F型」は、屋根がまっすぐなフラット形状をしています。直線的でシャープな印象を与えるため、特にモダンでシンプルなデザインの住宅との相性が抜群です。見た目がスッキリしているので、最近はこちらのF型を選ばれる方が増えていますね。
一方、「R型」は、屋根の先端が緩やかにカーブしている形状です。やわらかく優しい印象を与え、様々なデザインの住宅に自然にフィットします。屋根に丸みがある分、F型に比べて雨の吹き込みを少し防ぎやすいというメリットもあります。
どちらを選ぶかはデザインの好みにもよりますが、実はここにプロならではの重要なポイントがあります。それは、「選ぶ形状によって、設置できる屋根の奥行(出幅)の最大サイズが変わる」ということです。具体的には、R型は最大で10尺(約3m)までしか出幅を確保できません。
それに対してF型は、最大で15尺(約4.5m)という非常に広いスペースを作ることが可能です。もし「洗濯物をたくさん干したい」「屋根の下でゆったり過ごしたい」など、広い奥行きが必要な場合は、必然的にF型を選ぶことになります。この点は見落としがちなポイントなので、ぜひ覚えておいてください。
屋根材で快適性がアップ!「熱線吸収タイプ」で夏も涼しく
テラス屋根の快適性を大きく左右するのが、屋根パネルの素材です。LIXILのテラス屋根では、主に「ポリカーボネート」という、ガラスの約200倍の強度を持つ割れにくい素材が使われています。そして、このポリカーボネートには、機能性を高めるいくつかの種類があるんです。

まず基本となるのが「一般タイプのポリカーボネート」です。クリアブルーやクリアブラウンといった色があり、明るさを確保しながら雨を防ぐ基本性能を備えています。もちろん、どの屋根材を選んでも、有害な紫外線はほぼ100%カットしてくれるので安心です。
そして、私たちが特におすすめしたいのが、「熱線吸収ポリカーボネート」です。これは、日差しの熱(熱線)を効果的にカットしてくれる高機能な屋根材です。真夏の強い日差しが照りつけると、テラスの下はかなり暑くなってしまいますが、この屋根材を選ぶだけで、体感温度が大きく変わります。屋根下の温度上昇を抑えることで、隣接するお部屋の室温上昇も防ぎ、夏の冷房費節約にもつながるという嬉しい効果もあります。
さらに、その上位モデルとして「熱線吸収アクアポリカーボネート」もご用意しています。これは、熱線吸収機能に加えて、光触媒の力で汚れを浮かせて雨で洗い流す「防汚機能」が付いた優れものです。きれいな状態を長く保ちたい、お手入れの手間を減らしたいという方には、こちらのタイプがおすすめです。屋根材は後から簡単には交換できない部分ですので、少し予算をプラスしてでも、快適性を高める選択を検討する価値は十分にありますよ。
デザイン性で選ぶ特別な屋根の雨よけ!おしゃれなLIXILテラス屋根
ここまでは機能性を中心にお話してきましたが、「どうせ付けるなら、家の外観にこだわったおしゃれなものを選びたい」という方もいらっしゃるでしょう。LIXILには、そんなデザイン志向のお客様の心を満たす、特別なテラス屋根も用意されています。暮らしを豊かに彩る、ワンランク上の選択肢をご紹介します。
木のぬくもりを感じる「シュエット」- おしゃれな空間づくりに
「アルミのテラス屋根は、なんだか無機質で冷たい感じがして…」そんな風に感じる方のために開発されたのが、木目調のデザインが美しい「シュエット」です。

この商品の最大の特徴は、フレーム部分に施されたリアルな木調のラッピングです。手塗りのようなかすれ感を再現した色合いや、きめ細やかな木目の質感が、アルミ製とは思えないほどの温かみと高級感を演出します。洋風の可愛らしいお住まいはもちろん、モダンな住宅やナチュラルテイストの住宅にも美しく調和し、建物全体の印象をぐっと引き立ててくれます。
さらに、シュエットには「内部日除け」という特別なオプションが用意されています。これは、屋根の内側に取り付けるキャンバス地の日除けで、フック棒を使って簡単に開閉できます。日差しを柔らかく遮り、まるでリゾートホテルのテラスのような、優しく心地よい光の空間を作り出します。
外部からの視線をさりげなくカットする効果もあるので、プライバシーを守りながら、おしゃれな憩いのスペースを創出したい方にぴったりの商品です。機能性だけでなく、そこで過ごす時間の質まで高めてくれるのが、シュエットの魅力と言えるでしょう。
”屋根そのもの”が美しい「テラスSC」- 究極のシンプルモダン
「とにかく無駄を削ぎ落とした、究極にシンプルなデザインが好きだ」という、本物志向の方にご紹介したいのが「テラスSC」です。この商品は、従来のテラス屋根の概念を覆す、革新的なデザインで高い評価を受けています。

テラスSCの最大の特徴は、屋根材にポリカーボネートを使わず、屋根そのものをアルミ形材で構成している点です。屋根を支えるための中骨(野縁)をなくし、わずか40mmという薄さの屋根と柱だけで構成されたデザインは、圧巻のシンプルさ。雨樋を柱と一体化させたり、ネジやボルトが外から見えないように工夫されていたりと、細部にまで徹底的にこだわった「ノイズレスデザイン」が、住宅をより洗練された印象に見せてくれます。
ただし、この美しいデザインには一つ、知っておくべき重要な特性があります。それは、屋根がアルミ製のため「完全遮光」であるという点です。光を全く通さないため、屋根の下は木陰のような涼しく快適な空間になります。夏の強い日差しを完璧に遮りたい場合には、これ以上ない選択肢です。
その一方で、テラスに隣接するお部屋は、設置前より少し暗く感じられる可能性があります。この光の採り入れ方については、ライフスタイルに合わせて慎重に検討する必要があるでしょう。デザイン性と快適性の両方を高いレベルで実現しますが、その特性を理解した上で選ぶことが大切な、上級者向けのテラス屋根です。
進化した「テラスSC」- 壁付けタイプ登場で2階にも設置可能に

その究極のデザインで人気のテラスSCですが、これまでは設置方法にいくつかの制約がありました。元々のテラスSCは「独立タイプ」といって、建物の外壁にネジで固定せず、自立した柱で屋根を支える構造でした。
これは、住宅の保証に影響を与えないという大きなメリットがある一方で、柱が少し太めであったり、設置できる奥行(出幅)が7尺(約2.1m)までと限られていたり、そして何より1階にしか設置できないという制約があったのです。
しかし、そんなテラスSCが大きな進化を遂げました。新しく「壁付けタイプ」が登場したのです。この壁付けタイプは、その名の通り建物の外壁にしっかりと固定する方式です。これにより、これまで不可能だった2階のバルコニーへの設置が可能になりました。デザインは好きだけど2階に付けたかった、という方には朗報ですよね。
さらに、壁付けタイプは柱が90mm角とスリムになり、よりシャープな印象になりました。設置できる出幅も最大9尺(約2.7m)まで対応可能となり、より広く、使い勝手の良い空間を作れるようになっています。独立タイプの手軽さはそのままに、設置の自由度が格段に向上したことで、テラスSCはさらに魅力的な選択肢となりました。この最新の情報は、プロの私たちだからこそお伝えできるポイントです。
まとめと商品比較表
ここまで、LIXILの代表的なテラス屋根について、目的やデザインに合わせて解説してきました。どの商品にもそれぞれの良さがあり、ご自身のライフスタイルや価値観に合ったものを選ぶことが大切です。
最後に、今回ご紹介した4つの商品を一覧で比較できる表をご用意しました。これまでの内容を振り返りながら、ご自宅に最適なテラス屋根を見つけるための参考にしてください。
特徴 | スピーネ | テラスVS | シュエット | テラスSC |
コンセプト | コスパと機能性の両立 | 圧倒的な強度と安心感 | 木目調のデザイン性 | アルミ屋根の究極のモダン |
価格帯 | 手頃 | 中~高 | 中 | 高 |
強度 (対風圧) | 標準 | 最強クラス | 標準 | 高い |
デザイン性 | シンプル | シャープ・スッキリ | ナチュラル・おしゃれ | ミニマル・スタイリッシュ |
主な屋根材 | ポリカ | ポリカ | ポリカ | アルミ形材 |
こんな方へ | まずは基本のテラス屋根が欲しい方 | 台風が多い地域や安心を最優先したい方 | 家の外観と調和させたいおしゃれな方 | デザイン性を追求し、モダンな空間を望む方 |
どの商品がご自宅に合うか、さらに詳しく知りたい、実際の費用を知りたいという場合は、ぜひ私たちコウケンNETにお気軽にご相談ください。私たちは、ただ商品を販売するだけでなく、お客様のお住まいやご要望をしっかりとお伺いし、現場を見ながら最適なプランをご提案することを得意としています。確かな技術で、安全で美しい施工をお約束します。
あなたのお住まいが、テラス屋根の設置によって、より快適で豊かな空間になるお手伝いができれば幸いです。