ウッドデッキのDIYにチャレンジしよう!
お家にウッドデッキがあると素敵ですよね。ウッドデッキの利用目的は十人十色ですが、例えば、大きなウッドデッキの上で仲間とバーベキューをしてみたり、オーニング下の小さなウッドデッキに腰かけて自然の風を感じてみたりと、どれも暮らしに楽しさをプラスできること間違いなしです。そんなウッドデッキ、最近では「費用を抑えること」と「ちょっとした日曜大工を楽しむこと」を目的に、自らDIYする人が増えています。
素人にウッドデッキDIYは可能?
さて、実際にDIYをスタートする前に、まず不安に思うことが「はたして、自分にできるのかどうか?」ではないでしょうか。なにはともあれ、知識と経験がゼロの状態で、いきなりスタートするのは危険です。今の自分のレベルやヤル気度に応じて、方法を考えましょう。
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イチから制作する
ホームセンターなどで木材を買ってきて、いちから制作するという方法です。設計から図面作成、木材や塗料選びなど、やるべきことが多岐に渡り、かなり難易度は上がります。ただ、ヤル気さえあればできないことはないと思いますので、時間と手間をかけて「ウッドデッキのDIYを楽しんでみる」というのもいいかもしれませんね。
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組立キットを使う
必要な部材と部品一式がセットになった、ウッドデッキ組立キットが販売されています。説明書も入っており、その手順どおりに組み立てていくことで、ウッドデッキが完成します。一見、簡単なように聞こえますが、あくまでも部材がセットになっているだけなので、ドライバー1本で完成!といった簡単なものではないことに注意。
おすすめは人工木ウッドデッキ
いちから作るとなるとかなり難易度が上がるため、ここからは材料がセットになった組立キットで話を進めます。後々のことも考えて、天然木ではなく「人工木」のウッドデッキをおすすめします。特におすすめしたいのが、リクシルの人工木ウッドデッキ「樹ら楽ステージ」です。
▲樹ら楽ステージの床材
まず「人工木」とは、木粉と樹脂を使用して人工的に作られた木材のことです。天然木と比べて「腐らない」「メンテナンスがラク」という大きなメリットがあります。さらに、樹ら楽ステージには、以下のような特長があります。
- 豊富なカラーバリエーション
- 充実したオプション
- サイズも形状も自由自在
- 表面温度が熱くなりにくい(一部カラーは除く)
- すべりにくい
- 木彫がある
リクシルとは
組み立てに必要なもの
それでは実際に組み立てに入っていきます。ここから先の組み立て手順は、リクシルの人工木ウッドデッキ「樹ら楽ステージ」での説明となります。さて、組立キットといっても、ドライバー1本だけでできるといった簡単なものではありません。最低限、以下の工具は必要なので用意しておきましょう。
- インパクトドライバー
- スケール(巻尺)
- 水平器
- ノコギリ
- 振動ドリル
工具レンタルサービス
人工木ウッドデッキの組み立て手順
今回設置した商品は、リクシルの人工木ウッドデッキ「樹ら楽ステージ」という商品です。比較的小さめのサイズのウッドデッキです。設置面は、掃き出し窓の前にコンクリートのステップがあり、その前には砂利(その下は土)が敷き詰められています。
商品名 | 樹ら楽ステージ |
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間口(横幅)サイズ | 1.5間 |
出幅(奥行)サイズ | 4尺 |
カラー | クリエラスク |
その他仕様 | 幕板A、束柱B(標準) ※ネジなど部品類は付属しています。 |
基礎作り
- 1. 地面からデッキ本体部分を支える柱(以下、束柱と呼びます)が立つ場所をしっかりと確認しましょう。今回は前方の束柱が立つ位置の地面が土だったため、基礎石を埋めるために土を掘っていきます。なお、設置面がすべて土間コンクリートの場合は、基礎石を埋める作業は必要ありません。
- 2. 掘った穴に砕石を敷き、その上に基礎石を置きます。そして、その周りをモルタルで固めます。ウッドデッキ用の基礎石もありますが、今回は少しでも費用を抑えるため重量ブロックを基礎石にしています。
骨組み設置
- 1. 骨組みに必要な部材の梱包を開けていきましょう。束柱ですが、今回使用した種類は「束柱B」です。束柱Bは写真内の矢印部分が伸び縮みするため、高さが合わせやすい特長があります。
- 2. 束柱に「束柱固定金具」というL字の部品を取り付けます。これで束柱を基礎に固定させることができます。
- 3. 束柱を「大引」と呼ばれる部材に固定します。大引とは、束柱と束柱の上に繋ぐように乗せる部材のことです。その上に、床板を張っていくため大引は重要な部材です。
- 4. 前方の大引一本分が完成しました。
- 5. さて今回は、掃き出し窓の前に段差(コンクリートのステップ)があるため、後方(家側)の束柱の高さはかなり低くする必要があります。ですので、こちらの束柱はディスクグラインダーを使ってカットします。
※部材のカットには、騒音、飛び散る削りカス、切断面付近はかなりの高温になるといった危険が伴います。高速回転する工具のため、使用には充分注意してください。 - 6. 長かった束柱がこんなにも短くなりました。束柱Bは、高さ調節ができるといいましたが、この調節範囲よりも短い必要がある場合は、このカット加工を行ってください。
- 7. カットした束柱も大引に取り付けます。それが終わったら、次は基礎に束柱を固定していきます。位置決めを入念に行ってください。歪むことがないよう外壁と大引が水平かどうか、しっかりと確認しましょう。
- 8. 束柱固定金具の穴の位置に合わせて、振動ドリルを使ってコンクリートに下穴を開けます。
- 9. 開けた下穴に「セルフタップアンカー」というネジで束柱を固定します。固定は、まずは家側に近い束柱のみでかまいません。
- 10. 土台となる骨組みが完成しました。今回は大引が2本ですが、ウッドデッキのサイズが大きくなれば、もちろん本数は多くなります。
水平調節
- 1. 大引の側面に「側面幕板取付材」を取り付けます。床板は、ここを起点に一枚ずつ張っていくため、まずは片側の面の大引すべてに取り付けてください。
- 2. 一枚目の床板を置きます。端に寄せると、取り付けた側面幕板取付材に引っかかります。引っかかった部分の反対側に「横止め金具」を使って床板を固定します。
- 3. まずは床面を水平にする作業を行います。一枚目に張った床板とは逆方向と真ん中に一枚ずつ、床板を置き固定します。こうすることで、骨組みがねじれにくくなり、高さが調整しやくなります。
- 4. 水平器を使ってレベルを測ります。束柱の長さを調節(下がらないようににナットを軽く締め)し、水平に近づけていきます。測る箇所を変えながら、すべての位置で水平になるように調整してください。
- 5. 水平が確認できた後は、家の外壁とウッドデッキの床板が直角になっているかもチェックしてください。前方の束柱は、まだ基礎に固定していないので、角度がずれている場合は調整しましょう。
- 6. 水平と直角が確認できたら、前方の束柱も、家側の束柱と同様の方法で基礎に固定していきます。
- 7. 水平調節のため仮締めしていた、束柱のナットをしっかりと締めていきます。
- 8. 水平と角度の調節が完了です。
床板には方向がある
床板張り
- 1. 床板を張っていく前に、この時点でウッドデッキ下を掃除しておきましょう。
- 2. 1枚目に付けた床板の隣から順番に取り付けていきます。置いては固定、置いては固定を繰り返します。
- 3. 床板を横止め金具にはめる際、少し力が必要なので、床板を傷つけないもので軽く叩いて押し込んでみてください。今回はゴムハンマーを使っています。
- 4. すべての床板を張り終わったら、大引の側面に側面幕板取付材を取り付けます。
- 5. 床板が完成しました。ほぼウッドデッキの姿になりました。完成は近いです。
幕板取り付け
- 1. ここからは「幕板」の取り付け作業です。幕板とは、床板の側面や大引を隠すように周りに張る板のことです。加工が必要な箇所に、印を付けているところです。
- 2. 側面の幕板と正面の幕板のコーナー部分は、斜めにカットしないと収めることができません。今回は工具を使わずに、ノコギリで切りましたが、計4箇所あったため結構疲れます。
- 3. 大引に側面幕板取付材を取り付けましたが、この位置に合わして、幕板の裏側に「幕板金具」を取り付けます。
- 4. 加工ができたら、幕板を取り付けます。側面幕板取付材に幕板金具がカチッとはまる仕組みになっています。コーナー部分は最終的には、コーナーキャップで隠すので、厳密にカットしなくても大丈夫です。
- 5. 家の外壁には「水切り」と呼ばれる出っ張った部分があるのですが、こういった出っ張りなどがある場合は、臨機応変に加工してください。人工木ですので、ヤスリで削ったりといったことも簡単です。これで側面の幕板は完了です。
- 6. 続いて正面の幕板です。床板に「正面幕板取付材」を取り付けます。はまりにくい場合は、ゴムハンマーなどで叩いてみてください。
- 7. 正面の幕板も、基本的に流れは側面の幕板と同じです。両端のコーナー部を斜めにカットし、幕板金具を取り付けていきます。
- 8. 正面の幕板をはめ込みます。幕板のサイズによっては、一人で行うのは難しい作業なので、大きい場合はどなたかに手伝ってもらいましょう。はめ終わったら、下から覗いて綺麗に取り付けができているかチェックします。
- 9. 側面と正面の幕板のコーナー部分に「コーナーキャップ」を取り付けます。カット加工した部分をきれいに隠すことができました。
完成
人工木ウッドデッキが完成しました。クリエラスクという明るめの色の、きれいな人工木ウッドデッキが仕上がりました。
このページのまとめ
初めてのDIYであっても、このサイズのリクシルの人工木ウッドデッキであれば、一人で1~2日で完成させることができそうです。最近では、男性だけでなく、女性の方でもDIYを楽しむ人が増えています。リクシルの人工木ウッドデッキは、商品自体の性能もいいですし、天然木ウッドデッキよりも長持ちするので、とてもおすすめです。それでは、ウッドデッキのDIYがんばってください!